静かな夜にワインとビスマルクを

静かな夜に黙々と考えたことを綴ります。政治とかアフリカとか趣味とか…。

雑談は怖い〜雑談力:ビジネストークの最適割合は?

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就活生の相談をたまに受ける。

 

「コミュニケーション能力は必須ですね。」と人事によく言われるんだそうだ。

思わず笑ってしまった。

 

「コミュニケーション能力」とか偉そうに募集をかけているわりに、筆者のいた会社に「コミュニケーション能力」が高いと思える人に出会ったことがあっただろうか。そもそも人事の諸君が求める「コミュニケーション能力」って何なのだろう。

 

筆者は海外営業にいたが取引先と仕事の話でしか盛り上がれない輩が沢山いた。特に外国人相手だと接待の席で無言が続く、気まずい雰囲気になる。やっと口を開いたと思ったら仕事の話から始める。全く盛り上がらない。でもまた飲みましょうという。もういいよと何度思ったことか。そもそも相手させられる相手が可哀想だ。

 

筆者は国会議員の秘書時代、よくマスコミの記者さんと懇談したが、本当に仕事上手だなぁと思う記者さんはほとんど雑談していた。「そうそう、⚪️⚪️といえばあれっすよねー今度の国会で…」と思い出したように話題を振って聞きたいことをさりげなくピンポイントで聞いてくる。

 

雑談の延長のような気もしているからこっちも油断している。実に見事である。

 

本当に仕事ができる人の会話というのは8割雑談、2割ビジネストークなんだと思う。

 

雑談というのは相手の周辺情報をさりげなく聞き出すのにうってつけの手段だし、雑談の操縦方法によっては実は本当に聞きたかったことを煙に巻きながら聞くことができるトラップだ。もちろんアイスブレークの役割もあるが、それ以上に恐ろしい武器だと筆者は考えている。

 

ビジネスだなんだと言ったって所詮は人間同士のやり取りだ。相手を知り、仲良くなるのが大事なのだ。

 

筆者はよくサラリーマン時代、外国のお客さんのアテンドをさせられたがとにかく雑談した。相手の人となりも分かるし、好みも分かる。子供がいてどんなことに興味があるというのを聞き出せればその子のためのプレゼントを用意してやることもあった。

 

「雑談で相手のことをよく知る」→「顔を覚えてもらう」→「好きになってもらう」というのがいいビジネスの前提条件だと思っている。

 

ビジネスでしか話が盛り上がれない人というのは、例えれば正規軍でゲリラに挑むようなものだ。話のフィールドがビジネスであればいいが、いざ伏兵が出てくると対処できない。 

 

学生のうちは色んな大人と雑談できるチカラを磨くといいのではないか。ビジネスのことなど社会に出てから覚えればよい。雑談ができる大人になれば侮りがたいビジネスマンになるとお伝えしている。